きもの「KIMONO」特別展に行って来ました。

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平安時代以降、宮廷貴族が着用する「大袖」(おおそで)に対し、袖口が小さく縫い狭められ袂がある衣服を小袖と呼ぶようになったそうです。
小袖は、宮廷貴族や上流の武家が着用する束帯や女房装束(十二単)、直垂(ひたたれ)や素襖(すおう)といった大袖の衣服の下に着用する下着として用いられてきたそうです。
ちなみに「直垂」とは、そでにくくりがあり無紋で、すそは袴の中に入れて着る昔の衣類の一種です。
「素襖」とは、麻地で定紋(じょうもん)をつけた衣服のことです。
「直垂」「素襖」のいずれも、初めは庶民の常服だったが武士の常服となり、江戸時代には武士の礼服となったそうです。
「直垂」は公家にも用いられたようです。
尾形光琳筆「冬木小袖」(白綾地秋草模様)をガラス越しではありますが、現物を観てきました[目] 感激[ハートたち(複数ハート)]
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尾形光琳が江戸で絵師としての職を得ようと試みた宝永元年(1709)、311年前、最初に寄宿した深川の材木問屋「冬木家」の夫人のために描いた小袖。
透明感のある藍の濃淡で上半身には桔梗の花むらが広がり、腰から下には菊や萩が咲き乱れる芒野(すすきの)が描かれていて、腰を境に模様を変える小袖模様の構成は、帯幅が20センチくらいに広がる宝永から正徳年間の特徴とのことです。
当時、著名な画家に描かせた小袖を着用することは、裕福な商人の女性たちの流行だったようです。
生まれてから嫁ぐことなく~ここ冬木に住んでいる私も少し肖りたいですわ[わーい(嬉しい顔)]